「暮らしフルネスが必要な時代」 -深堀 剛

私が暮らしフルネスを体験させて頂いたのは私が飯塚に住んでいた時で、ブロックチェーンストリートの取り組みを野見山さんとともに進めていた頃でした。

その頃、私はブロックチェーン開発会社で働いておりましたが、それまでに勤めた他のIT会社やコンサルタンティング会社を見ていても、エンジニアやコンサルタントでメンタルヘルスを崩し休職や退職する人の多さに問題意識を抱えていました。

私自身も東京のベンチャーのコンサルティング会社に勤めていた時に、『始発で出社しその日は会社に泊まり翌日の終電で帰る。土日も出社』という生活を2年強続けていたところ、メンタルヘルスを崩し軽いうつ病になった経験があります

飯塚で働いていた頃にはすっかり回復していましたが、それでも働くことと生きることのバランスがうまく取れておらず、何のために生きて働くのだろう?と考えることもありました。

暮らしフルネスを体験させて頂いたのはまさにそんなタイミングで、掃除や草刈り、自然農の田んぼ、古民家の掃除や古道具の手入れ、食事、設え、サウナなどの共同作業を通して、生きていくとはちゃんと暮らしていくこと、また、仕事は暮らしの一部であること。そして、人間関係も含めてちゃんと暮らしが充ちていれば、生きていること自体が幸せであることを感じ、学ばせていただきました。

実際に暮らしフルネスの効果を感じたのは、ブロックチェーンストリートのイベントとして古民家ハッカソンを行った時でした。通常、ハッカソンというと時間に追われ、エナジードリンクを飲みながら、目を血走らせて開発をしているイメージですが、暮らしフルネスを取り入れたハッカソンでは、まずは自分の作業をする場所を決める為に小さな花瓶に花を活け、そこで開発を行いました。

また、お昼は参加者でおにぎりを握り合い、お互いに握ったおにぎりを交換し、野菜たっぷりのお味噌汁と一緒に食べるというものでした。

そんなハッカソンの1日を終えて参加したエンジニア達が口々に言っていたのは「楽しかった」「全然、疲れていない」「まだまだ開発できる」という言葉で、これが働くということの本来の姿なのだろうと感動を覚えました。

現在、私は東京と福岡(朝倉)の二拠点生活をしていますが、東京での生活はすっかりその学びを忘れて仕事に追われてしまっており、仕事や通勤のストレスを解消するために飲食に走ったり、イベントに参加し続けたりしています。

月に一度、朝倉の拠点に安らぎを求めて帰るのですが、その際も日程が限られていることもあり暮らしフルネスな生活はできていません。

今の会社は職場の環境や条件は恵まれている方だとは思いますが、それでも人間関係のストレスや仕事のプレッシャーによって休職したり退職したりする人間は少なくなく、その為に人材不足で採用は常に続いている様な状態です。

今の日本の働き方や仕事の仕方、組織の形自体が既に時代遅れで変革の時であると感じています。ただ、まだ変わるまでに時間がかかると思いますので、まずはメンタルヘルスが弱った社員の回復や復職の為に暮らしフルネスが活用され、更にはそうした社員が出ない様に暮らしフルネスの考え方が日本社会全体に広まることを願っています。

厚生労働省の資料によると“日本における10~39歳の死因順位の1位は自殺となっており、国際的にも、15~34歳の死因順位の1位が自殺となっているのはG7の中でも日本のみ”とのこと。

こんな異常事態を脱するきっかけに暮らしフルネスがなると私は信じています。

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