第7回 仙人苦楽部のお知らせ

2023/10/29

第7回 仙人苦楽部(クラブ)のお知らせです。

※仙人苦楽部とは
https://www.tokutsumi.or.jp/sennin-club/

今回のテーマは「英彦山と人生の舞台に没入する仙人体験」です。

私たちは、一人一人が人生の舞台を生きています。まさに人生は一期一会で共創と即興劇によって場が誕生しています。その場をどのように感じるかは、人それぞれですが仙人たちはそれをアートの意識まで高めつつ、場を磨きその本質を掘り下げていきます。そしてそうやって誕生した場は、居心地がよくまた居場所となります。ミケーレさんは、舞台芸術作品を手掛ける中で場の境地を体得された仙人です。私自身も、場づくりを生業にしていますが今回の体験はまさに日本と世界の場をつなぐ大変ユニークな体験になろうと思います。

具体的な体験の内容は「アルベリ・マエストリ」といって参加者はリーダーについて山道を30分〜1時間かけて登りながら、ヘッドフォンやスマートホンを使用して物語を体験します。ヘッドフォンからはそのルートに合わせて作成された音楽(自然音をサンプリング、電子音楽を制作)や詩、声優による台詞などが進行に合わせて流されます。参加者は物語を聴きながら歩く行為を通して、自らの身体を使って舞台芸術を体験します。物語や音を聴きながら黙々と坂道を登るうちに徐々に呼吸や心拍のリズムが整い、瞑想的な状態になり、ゴールに着く頃には世界観が一新されているようなスピリチュアルな体験をもたらすプログラムです。

参加者がプレイヤーとなって体験するというこの手法は舞台芸術の形態としては画期的なもので、参加者の意識が自然(シアター)に溶け込んで光や水音、木々などとともに作品全体を形成することから世界では「イマーシブ・シアター(没入型シアター)」とも呼ばれもいます。また、物語は特定の場所に合わせて作られるため、コースが終わる頃にはその土地の歴史風土や自然に対する意識が刷新され、知識が体得される仕組みです。

こうした地域を深く掘り下げるアートのことを「ロケーション・スペシフィック」と呼ぶが、アルベリ・マエストリは「ロケーション・スペシフィックなイマーシブ・シアタープログラム」とも呼ばれます。

プログラムの軸となる物語は、文化人類学的なドラマツルギーをベースとして、電子音楽や音響技術の専門家、ARやVRなどのデジタル技術者、詩人や画家などのアーティスト、声優が参加して制作される。作品全体の構想、脚本制作、編集、統合を行うのが今回の舞台仙人のミケーレ・ロシ氏です。

今回は、このために守静坊に1週間ほど滞在しながらその英彦山の舞台を創りこみます。清浄な場で、一期一会の場を創造していただきます。このような舞台仙人との体験は二度とありません。平日ではありますが、ご縁に鋭敏の方はぜひお仕事を調整してでもご参加ください。

■開催内容
◆日時:2023年11月9日(木)10時よりお昼過ぎまで
当日は、野見山広明による英彦山の歴史や文化、最近の宿坊での暮らしなどの話や談話なども行います。お時間があれば終了後の軽食にもご参加ください。
◆場所:英彦山の「守静坊」になります。(福岡県添田町英彦山731)
駐車場は、銅の鳥居横の無料駐車場をご利用ください。
鳥居横の「霊泉寺」の先にある、県道500号線のカーブ毎に振られた番号「99番」の先から下りて行った所に「守静坊」があります。(鳥居から徒歩5分程度)
◆参加人数:10名
◆参加費:徳積循環経済を動かすために「徳積帳」より活動のお布施、喜捨をいただきます。
おひとりさま、5,000円よりトークンに転換できます。事前にお申込をしていただき、徳積帳から登録をお願いします。
※徳積帳 https://tokutsumicho.org/
(初めての方、やり方が分からない方は、当日現地でも対応させて頂きます。)
◆申し込み:前日2023年11月8日(水)までに下記アドレスよりお願いします。
https://peatix.com/event/3746587/view
※上記より申し込みが難しい場合は、LINEかメールでも受け付けております。

友だち追加

メール:info@tokutsumi.or.jp

◆服装、持参するもの
山を登れる格好でお越しください。

■プロフィール
ミケーレ・ロシ (イタリア)
1973年ミラノに生まれる。ミラノ・ボローニャ大学(歴史学)卒、トスカーナ演劇大学にて修士号を取得(心理学、演技)舞台芸術作品のディレクターとして演出・脚本・美術、詩作などを総合的に手掛ける。現代パフォーミングアーツ国際委員会イタリア代表(2011-15)、ベルガモ国際会議(2015)ロンバルディ地方演劇レジデンス連盟 (2017)総合ディレクター などとして EU 政府の文化事業に数多く携わる一方、13カ国の演劇関係者が共同制作するプロジェクト RADIUS に代表されるような国際的な枠組みを続々と立ち上げる欧州演劇界のパイオニアでもある。ロシの考案した革新的な手法である「野外体験型シアター(3)」は、環境問題への意識が高まる中、次世代のアート形態として世界の注目を集めている。2004年にロンバルディア州のキャンプシラゴ村に中世の建造物を購入し、アーティストインレジデンスの拠点として改修を進めている。

徳積堂の十三夜祭

2023/10/14

「徳積堂の十三夜祭」
~いにしえからの日本伝統の十三夜を暮らしフルネスで~

もともとお月見とは、満月を眺めて楽しむ風習で陰暦の八月十五夜、そして九月十三夜にお供え物などをして祀るので知られています。親祖たちは月をとても大切な存在としてずっと大切にしていて月を眺めては心を見つめていたように思います。

平安時代は、月を眺めながらお酒を嗜んだり、歌を詠んだり、管弦楽を楽しんだりして、貴族の間で月見をし、それが江戸時代ころには、庶民に親しまれ「収穫祭」や「初穂祭」として月に感謝するようになったといいます。

この時代、私たちは月とはどのような関係を持っているでしょうか。陰暦も失われ、夜には明々とした電気で暗闇も消え、月のことを毎日気にすることもなくなりました。かつては、太陽が毎日毎朝昇り、そして沈むのを拝まない日はありませんでした。同時に月を見て同様に拝まない日もありませんでした。

この時代のお月見を新たに復古起新してみようということで、十三夜祭を開催します。
この日は、暮らしフルネスを皆さんと一緒に体験しながら野見山祐輔、野見山晃輔による音楽セッションや、

月夜に炭火を楽しむ食事、またゆっくりと振り返りを懐かしむ人生の中に大切な一息入れる場を用意しています。

今の時代のように日々に猛烈に自転車で走らさせられるような生活のなかで自分をどれだけねぎらい大切にできていたでしょうか。本当の仕合せは、足元にあり、足るを知る中にこそあります。みんなでととのう時間、調律や調和が本来の自分軸に気づかせます。

一度しかない人生をよりよい仲間と豊かに過ごす日は人生の宝物になります。

先日の十五夜に参加した方は、片見月になるのでぜひ十三夜もご参加ください。共に貴重な暮らしの時を楽しみたいと思います。

ご参加をお待ちしています。

開催日時:2023年10月27日金曜日(十三夜) 18時~22時位(自由)
※早めに来られそうな方は、一緒に場づくりからご参加下さい。
場所:徳積堂  飯塚市有安848-17
会費:徳積帳のお布施でお願いします。(3000円からチケット制)
※徳積帳 https://tokutsumicho.org/
(初めての方、やり方が分からない方は、当日現地でも対応させて頂きます。)
飲食:持ち込みや持ち寄りもOKです。

事前申し込みは、下記アドレスよりお願いします。
https://peatix.com/event/3732994/view
※上記より申し込みが難しい場合は、Lineかメールでも受け付けております。

「暮らしフルネスが必要な時代」 -深堀 剛

2023/10/11

私が暮らしフルネスを体験させて頂いたのは私が飯塚に住んでいた時で、ブロックチェーンストリートの取り組みを野見山さんとともに進めていた頃でした。

その頃、私はブロックチェーン開発会社で働いておりましたが、それまでに勤めた他のIT会社やコンサルタンティング会社を見ていても、エンジニアやコンサルタントでメンタルヘルスを崩し休職や退職する人の多さに問題意識を抱えていました。

私自身も東京のベンチャーのコンサルティング会社に勤めていた時に、『始発で出社しその日は会社に泊まり翌日の終電で帰る。土日も出社』という生活を2年強続けていたところ、メンタルヘルスを崩し軽いうつ病になった経験があります

飯塚で働いていた頃にはすっかり回復していましたが、それでも働くことと生きることのバランスがうまく取れておらず、何のために生きて働くのだろう?と考えることもありました。

暮らしフルネスを体験させて頂いたのはまさにそんなタイミングで、掃除や草刈り、自然農の田んぼ、古民家の掃除や古道具の手入れ、食事、設え、サウナなどの共同作業を通して、生きていくとはちゃんと暮らしていくこと、また、仕事は暮らしの一部であること。そして、人間関係も含めてちゃんと暮らしが充ちていれば、生きていること自体が幸せであることを感じ、学ばせていただきました。

実際に暮らしフルネスの効果を感じたのは、ブロックチェーンストリートのイベントとして古民家ハッカソンを行った時でした。通常、ハッカソンというと時間に追われ、エナジードリンクを飲みながら、目を血走らせて開発をしているイメージですが、暮らしフルネスを取り入れたハッカソンでは、まずは自分の作業をする場所を決める為に小さな花瓶に花を活け、そこで開発を行いました。

また、お昼は参加者でおにぎりを握り合い、お互いに握ったおにぎりを交換し、野菜たっぷりのお味噌汁と一緒に食べるというものでした。

そんなハッカソンの1日を終えて参加したエンジニア達が口々に言っていたのは「楽しかった」「全然、疲れていない」「まだまだ開発できる」という言葉で、これが働くということの本来の姿なのだろうと感動を覚えました。

現在、私は東京と福岡(朝倉)の二拠点生活をしていますが、東京での生活はすっかりその学びを忘れて仕事に追われてしまっており、仕事や通勤のストレスを解消するために飲食に走ったり、イベントに参加し続けたりしています。

月に一度、朝倉の拠点に安らぎを求めて帰るのですが、その際も日程が限られていることもあり暮らしフルネスな生活はできていません。

今の会社は職場の環境や条件は恵まれている方だとは思いますが、それでも人間関係のストレスや仕事のプレッシャーによって休職したり退職したりする人間は少なくなく、その為に人材不足で採用は常に続いている様な状態です。

今の日本の働き方や仕事の仕方、組織の形自体が既に時代遅れで変革の時であると感じています。ただ、まだ変わるまでに時間がかかると思いますので、まずはメンタルヘルスが弱った社員の回復や復職の為に暮らしフルネスが活用され、更にはそうした社員が出ない様に暮らしフルネスの考え方が日本社会全体に広まることを願っています。

厚生労働省の資料によると“日本における10~39歳の死因順位の1位は自殺となっており、国際的にも、15~34歳の死因順位の1位が自殺となっているのはG7の中でも日本のみ”とのこと。

こんな異常事態を脱するきっかけに暮らしフルネスがなると私は信じています。

「やまとの甦生」in鴨生神社

2023/10/11

徳積循環活動「やまとの甦生」in鴨生神社
歌枕:山上憶良「銀も金も玉も何せむに優れる宝子に及かめやも」
日時:2023年10月16日(月)10時~12時まで
※12時以降も大丈夫な方は、「sleepy cafe nico」でランチをしながら一緒に振り返りを行いましょう。
場所:鴨生神社 (〒820-0206福岡県嘉麻市鴨生570)

お申込み:参加希望の方は10月15日(日)までに以下よりお申込み下さい。
「やまとの甦生」in鴨生神社 | Peatix

参加費:徳積活動を一緒に守るために「徳積帳」より喜捨をお願いします。
徳積帳 https://tokutsumicho.org/(当日現地でもご説明させて頂きます。)

歌枕参加者の感想:田代様「遺跡などのお手入れをする喜び、繋がる仕合せの体験」

◆ やまとの甦生について、理由と目的。
日本人の心の風景を譲り伝わるものに「歌枕」というものがあります。これは辞書によれば「歌枕とは、古くは和歌において使われた言葉や詠まれた題材、またはそれらを集めて記した書籍のことを意味したが、現在はもっぱらそれらの中の、和歌の題材とされた日本の名所旧跡のことをさしていう。」とあります。

またサントリー美術館の「歌枕~あなたの知らない心の風景」の序文にとても分かりやすく解説されていました。それには「古来、日本人にとって形のない感動や感情を、形のあるものとして表わす手段が和歌でありました。自らの思いを移り変わる自然やさまざまな物事に託し、その心を歌に表わしていたのです。ゆえに日本人は美しい風景を詠わずにはいられませんでした。そうして繰り返し和歌に詠まれた土地には次第に特定のイメージが定着し、歌人の間で広く共有されていきました。そして、ついには実際の風景を知らなくとも、その土地のイメージを通して、自らの思いを表わすことができるまでになるのです。このように和歌によって特定のイメージが結びつけられた土地、それが今日に言う「歌枕」です。」

そして日本古来の書物の一つであるホツマツタヱによる歌枕の起源には、「土中の闇に眠る種子のようなものでそこからやがて芽が生じるように歌が出てくる」と記されています。

日本人とは何か、その情緒を理解するのに歌枕はとても重宝されるものです。「古来・古代」には、万葉人が万葉集で詠んだ歌があります。その時代の人たちがどのような心を持っていたのか、その時代の先祖たちはどのような人々だったのか。私たちの中にある大和民族の「やまと心」とはどのようなものだったのか、それはこの歌枕と共に直観していくことができます。

しかし現代のような風景も人も価値観も文化も混ざり合った時代において、その時代にタイムスリップしてもその風景がどうしても純粋に思い出すことができません。ビルや人工物、そして山も川もすべて変わってしまった現代において歌枕が詠まれた場所のイメージがどうしても甦ってこないのです。

私は古民家甦生のなかで、歌枕と風景が描かれた屏風や陶器、他にも掛け軸や扇子などを多くを観てきました。先人たちは、そこにうつる心の原風景を味わい、先人たちの心の故郷を訪ねまた同化し豊かな暮らしを永遠と共に味わってきました。現代は、身近な物のなかにはその風景はほとんど写りこみません。ほぼ物質文明のなかで物が優先された世の中では、心の風景や大和心の情緒などはあまり必要としなくなったのでしょう。

しかし、私たちは、どのようなルーツをもってどのように辿って今があるのかを見つめ直すことが時代と共に必要です。つまりこの現在地、この今がどうなっているのかを感じ、改善したり内省ができるのです。つまりその軸になっているもの、それが初心なのです。

初心を思い出すのに、初心を伝承するのにはこの初心がどこにあるのか、その初心を磨くような体験が必要だと私は感じるのです。それが日本人の心の故郷を甦生することになり、日本人の心の風景を忘れずに伝えていくことになります。そのことで真に誇りを育て、先祖から子々孫々まで真の幸福を約束されるからです。

この歌枕の取り組みは、やまと心の甦生ですがこれは決して歴史を改ざんしようとか新説を立てようとかいうものではありません。御先祖様が繋いでくださった絆への感謝と配慮であり、子孫へその思いやりや真心を譲り遺して渡していきたいという愛からの取り組みです。英彦山とのご縁から、この場所がとても日本人にとって大切な場所であることに気づき、これを磨き直そうと思ったのがこの歌枕の甦生です。

この体験もまた懐かしい未来を感じるものですが体験してみないと気づけないものです。ご縁のある皆様と楽しく有難く歌枕のお手入れをして、現場で真の歴史に触れて日本人の徳を愉快に積んでいけたらと思っています。